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生命の維持に適した「ゴルディロックスゾーン

[AP通信] 生命の維持に適した「ゴルディロックスゾーン(生命居住可能領域)」の条件を満たすとみられる新たな惑星が発見された。表面温度は高すぎず、低すぎず、地球からそれほど遠くない距離にある。

4月19日付で学術誌「Nature」に掲載された研究によると、この新たに発見された大きくて高密度な惑星は地球と同じく岩石質で、地表は液体の水が存在できる温度に保たれ、生命が生存可能な「ハビタブルゾーン」にあると考えられる。

生命生存の可能性がある太陽系外惑星が見つかるのは、ここ1年足らずで5つ目だ。地球からの距離も比較的近い。ハビタブルゾーン内に位置する岩石惑星は、何らかの生命の痕跡を見つけるのに最適な場所と考えられている。

「生命が生存するかもしれない惑星の発見が頻発する時代になったとは、驚くべきことだ」と米マサチューセッツ工科大学(MIT)の天文学者サラ・シーガー氏は語る。同氏は今回の研究には参加していない。

太陽系外惑星が初めて発見されたのは1995年のこと。新しい技術やとりわけ米航空宇宙局(NASA)のケプラー宇宙望遠鏡のおかげで、その数はここ数年で急増。これまでに、生命が存在する可能性のある惑星は52個、太陽系外惑星は3600個以上が発見されている。

http://riuaeraer.soreccha.jp/e403685.html
http://riuaeraer.soreccha.jp/e403686.html

今回発見された惑星は「LHS 1140b」と呼ばれる。LHS 1140bは主星の前を定期的に通過するので、そこからサイズと質量を割り出せる。その結果から、天文学者はLHS 1140bが最近発見した他の惑星よりも岩石質であるとの確信を強めている。

論文の共同執筆者であるハーバード大の天文学者デビッド・チャーボノー氏によれば、今後新しい望遠鏡を使い、この惑星の軌道を基に大気の成分を調べることで、生命存在の兆候を探ることができるという。大気に酸素と炭素の両方が存在することが確認できれば、何らかの生命の存在を示す有力な根拠となる。

外部の天文学者は既にこの新しい惑星を、地上望遠鏡および宇宙望遠鏡での必見リストに加えている。

「岩石質であると確信できるのは今回が初めてだ。これで、本当に地球に似ているかもしれない惑星を研究できる」とチャーボノー氏は語る。

実際のところ、LHS 1140bは地球よりも大型だ。地球よりも大きいが海王星木星よりは小さい、巨大地球型惑星(スーパーアース)と呼ばれるタイプの惑星に分類される。

チャーボノー氏によれば、新しい惑星は地球よりも大きく、岩石惑星としては上限に近い大きさだという。直径は地球の約1.4倍で、質量は約6.6倍、重力は地球の3倍だという。体重が約75kgの人はこの惑星では225kgぐらいに感じるということだ。

スーパーアースの多くは生命に適した環境を持つには大きすぎるが、LHS 1140bはそこまで大きくはないので、生命が存在する有力候補となる。これまでに発見された生命が存在する可能性がある惑星のうち、32個はスーパーアースクラスの大きさとされている。

http://www.68newspaper.net/article_detail.php?article_id=5800
http://www.68newspaper.net/article_detail.php?article_id=5799

チャーボノー氏によれば、LHS 1140bは南米チリに設置された8つの小型望遠鏡を使い、アマチュアの惑星ハンター1人の協力を得て発見された。

LHS 1140bは地球から39光年(230兆マイル)離れた、くじら座に存在する。今年2月に恒星「トラピスト1」の周りで発見された、地球とほぼ同じ大きさの7つの惑星(その一部はハビタブルゾーンに存在する)も地球から39光年先の宇宙にあるが、今回とは方向が異なる。2016年8月には、地球からわずか25兆マイルと、太陽系に最も近い場所で、地表が生命に適した温度に保たれているかもしれない惑星が発見されたが、研究者はその大気の成分については調査できていない。

「銀河系の大きさが米国程度だとすれば、これらの恒星系はいずれもセントラルパークに収まる大きさだ。いずれも地球から近い位置にある」とチャーボノー氏。

新たな発見が相次ぐ中、どの惑星に生命が存在する可能性が高いかについての専門家の意見は分かれつつある。チャーボノー氏によれば、トラピスト1の惑星群は地球のような岩石質ではない可能性が最近の研究で示されたという。一方、トラピスト1の惑星群を発見したマイケル・ギロン氏は、LHS 1140bは重力が非常に大きいので、大気が押しつぶされ、望遠鏡ではよく見えない可能性があると指摘する。

外部の7人の天文学者は、銀河系は十分に大きいので、いずれの発見も刺激的であり、さらに詳しい調査が必要だとの見方を示す。

エール大学の天文学者グレッグ・ラフリン氏は全ての新しい発見を称賛する一方で、どれも自分の好みに合わないと述べる。同氏によれば、トラピスト1の惑星群はあまりに軽く、LHS 1140bはあまりに密度が高いので、「いずれの惑星にも旅してみたいとは思わない」という。同氏は最近の一連の発見には参加していない。