大正13年竣工した旧石川県庁舎は平成15年開庁した新県庁舎に機能を譲り

大正13年竣工した旧石川県庁舎は平成15年開庁した新県庁舎に機能を譲り「石川県政記念しいのき迎賓館」としてリニューアル。正面と背面側とで大きく違ったデザインとなり、どちらから見ても美しく見ごたえある姿となりました。建物の前にまるでゲートのように姿を見せる一対のシイノキも大迫力。金沢の素敵なレトロ建築の表玄関と近代的な背面外観、そして夜のライトアップなど表情豊かな魅力をご紹介します!

大きなシイノキがシンボル!

写真:しいのき迎賓館

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ご紹介する旧石川県庁舎は、金沢市鞍月に開庁した現・石川県庁舎にその機能を譲るまで80年近くの長い間県政の場となっていました。美しいレンガ造りの建築ですが、築70年ほど経った頃から老朽化が問題とされ、移転案が決定、新庁舎の完成とともに一旦はその役目が終了。そしてこの名建築は旧館部分は免震工事を、新館部分は耐震工事を施したうえで保存されることとなり、2010年「石川県政記念しいのき迎賓館」として生まれ変わっています。

写真:古都の U助

「石川県政記念しいのき迎賓館」の玄関前には名称の由来にもなっている一対の見事なシイノキがあります。シイノキは一般にはカタカナや「椎の木」と漢字が使われることが多いですが、施設名としては優しく、柔らかいイメージとして平仮名表記が採用されています。
2本のシイノキは共に樹齢約300年ほどとされ、国の天然記念物に指定されている古木。樹高は建物に向かって右側の木が約12メートル、左側のシイノキの方がわずかに背が高く約13メートルあります。シイノキは常緑樹なので冬場に訪れても枝先に葉が生い茂る姿を見せ、それは見事なもの。幹は根元からいくつも枝分かれし、どれが主軸か分からないほどです。

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写真:古都の U助

「石川県政記念しいのき迎賓館」の前の2本のシイノキはその地名から「堂形のシイノキ」と呼ばれています。堂形というのは藩政時代、このあたりに京都の三十三間堂を模した弓矢の的場を置いたことからの地名です。

レトロなエントランス

写真:古都の U助

格調高い車寄せの部分。新しく設置された「しいのき迎賓館」のプレートもしゃれています。

一階エントランス右側には「セレクトショップGIO」が入店。
九谷焼やガラス、漆器、染め物など伝統的かつ現代的なスタイルも取り入れた工芸品が扱われ、館のシンボル・樹齢約300年のしいのきがモチーフのオリジナル品もあります。

写真:古都の U助
写真:古都の U助

エントランス中央の階段部分は県庁時代の趣を最も色濃く残す部分の1つ。階段踊り場には南北約200キロと細長い形が特徴の、石川県の地形を模したレリーフがあります。