高校3年間、母が持たせてくれたお弁当は

高校3年間、母が持たせてくれたお弁当は、ほぼ毎日海苔弁だった。醤油の染み込んだ海苔とごはんに、おかかと梅干の組み合わせ。海苔弁と聞くと、あまり友達もいなかった高校生活のほろ苦い思い出と、今でも無性に食べたくなるあの味がよみがえってくる。

4月20日(木)にオープンする銀座エリア最大の商業施設、GINZA SIXの内覧会で、久しぶりに海苔弁と再会した。おしゃれなスイーツやデリが並ぶ一画に佇む、渋い店構え。身近にありそうで実際はあまり聞き慣れない「海苔弁専門店」という響きに、一瞬で心を奪われた。

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スープストックトーキョーなどを展開する、株式会社スマイルズが手がける「刷毛じょうゆ 海苔弁山登り」。“お母さんの料理の最上級”を目指す、海苔弁専門店だ。GINZA SIXの店舗が第一号店となる。

最大のこだわりは、海苔の箸切れの良さ。1枚の海苔で箸切れの良さを実現するため、柔らかくて風味も良い、一番摘みの佐賀県有明海苔を使用しているそうだ。さらに、米は北秋田で栽培される「あきたこまち」を、「海苔弁 海」(1080円)には築地から直接仕入れる鮭を用いるなど、素材選びにも余念がない。

だが、同店のコンセプトはあくまでも“お母さんの料理”。温もりのある海苔弁に仕上げるため、店舗での調理はもちろんのこと、玉子焼きにはあえて焦げ目をつけるという徹底ぶりだ。最高においしい海苔弁には、作ってくれた人の温かい心を感じられる要素が、必要不可欠なのかもしれない。

同店が販売する海苔弁は、脂ののった鮭が弁当箱からはみ出す「海苔弁 海」(1080円)、鶏の照り焼きにキノコのリンゴ酢煮を合わせた「海苔弁 海」(1080円)、レンコンや豆腐ハンバーグや、舞茸など畑の幸を詰め込んだ「海苔弁 畑」(1080円)の3種類が中心。

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その他には、7種類の総菜の中から好みの3品を選べる「お好み海苔弁」(630円)を用意し、今後は旬の食材を使用した「季節の海苔弁」なども販売する予定だという。

日本人の心の琴線に優しく触れる、海苔弁が持つ不思議な魅力。銀座の最新施設で、思いがけなく懐かしい気持ちを呼び起こしてくれる、貴重な一軒だ。【ウォーカープラス編集部/水梨かおる】